2014.07.25切削
【切削工具の基礎技術】レポート
講師は
株式会社タンガロイ 研修センター長
大屋周一 氏
切削加工のセオリーとトラブルシューティングを学びました。
旋削加工のトラブルシューティング
インサートの損傷には大きく分けて、
①磨耗
②チッピング・欠損
③塑性変形
④亀裂の4種類あります。
損傷の種類によっての対策が異なります。損傷した刃をすぐに処分せずに、
刃先を確認し損傷の種類を知ることで正しい対策をとることが出来ます。
切り屑の処理を行わないと、
①品質面(ワーク)への影響
②作業者への影響
③安全・衛生面への影響などの問題が発生します。
それらの有効な対策手段として切削領域・使用目的にあったチップブレーカの選定が必要となってきます。
転削加工のトラブルシューティング
フライスの仕上げ面粗さの改善では普通インサート装着だけではなく、
さらい刃インサートを加えることで優れた表面粗さを得ることが出来ます。
さらにバリ抑制対策では、荒加工と仕上げ加工離脱方向を変化させることで
バリを最小化にすることができることを学びました。
穴あけ加工のトラブルシューティング
ドリルは、ホルダとの正しい取り付け方をしなければドリルの精度や損傷にも影響します。
取り付け精度としては食い付き時にドリルがたわむ為、折れたり、穴の曲がりが大きくなります。
ドリルの損傷や取り付け方を確認するには切りくずをから知る方法があります。
切りくずには、つぶれずに自然なカールという理想形状があります。
あと長細い形・ジャバラ形状・糸状などがあり、それらはドリルの間違った取り付け方、
損傷の可能性があります。切りくずを確認することで対策をとることができます。
切削油の給油のメンテナンスをすることで
①工具寿命の改善(より高い切削条件が可能になり、加工能率の向上)
②切削油のクリーニング状態(細かい切り屑が混入してないか、フィルターが汚れて目詰まりしていないか)
③切削油の量の確認(切削油ポンプの容量、圧力は正しいか)することができます。