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2015.09.16メカトロ

【トルク管理の基礎知識】レポート

2015年9月16日、呉信用金庫人づくりセンターにおいて、
「トルク管理の基礎知識~トルク管理ネジ締めの基礎~適正なトルク管理は
「安全」「品質安定」「コストダウン」に」をテーマに呉・生産技術セミナーが行われました。
同セミナーには6社15名の参加があり、トルク管理の基礎などを学びました。

講師は
株式会社喜一工具 特販部 部長
平井 義郎 氏


まずは座学として、トルクの定義、ボルト緩みの原因、ボルト締結のメカニズム、ボルトの締め過ぎによる問題などを学びました。
トルクの定義は、F(力)×L(長さ)で、トルクレンチのどこの場所を持って締め付けるかによって値が変わってきます。通常のトルクレンチのハンドルには基準となる線が刻んであるのでそこに力をかけるように締め付けると適正な値が出やすいとのことでした。

またプリセット型トルクレンチを使っているからトルク管理ができているというのは間違いで、力の掛け具合ではオーバートルクになりやすいというプリセット型の特性も考慮し、機器選定からトルク管理をする必要があります。ボルトの締結は、ボルトを締め過ぎて適性締付範囲「降伏点」を超えると、ボルトが元に戻ろうとする力が無くなり、それ以上はボルトが締まりにくく、さらに力を加えると破断します。目一杯力任せに締めるのではなく、適正なトルクで締め付けることが重要です。


後半では、トルク管理ツールの最新情報を実機に触れながら学びました。最近では無線やメモリによって締付データをパソコンへ送信し、履歴管理などに活用するツールが増えてきているとのことでした。

参加者からは
「メカラチェット式が必ずしも正確な値を出せるわけではないことがわかって目からうろこだった」
「普段の作業ではオーバートルクになりがちなことが理解できて良かった」
「各メーカーが電動、空圧、手動と様々なトルク管理ツールを展示しており、今後の機種選定にとても参考になった」
などの感想をいただきました。