2016.05.19メカトロ
【油圧機器の基礎】レポート
2016年5月19日、呉信用金庫人づくりセンターにおいて、「油圧機器の基礎、シリンダとメンテナンス~油圧シリンダの内部構造と構造原理とメンテ~空圧基礎と保全、減圧弁とシリンダー」をテーマに行いました。
同セミナーには5社11名の参加があり、油圧機器の基礎などを学びました。
講師は
株式会社TAIYO 油圧第一事業部 技術部技術課設計係
弘中紀雄 氏
はじめに油圧技術の基礎的な説明が行われました。
小型でも強力なトルクを発揮でき、低速制御をし易い油圧の長所や空気圧と比較しての短所が紹介されました。油圧で動作する作動油も多くの種類があり、それに合わせたパッキンの選択も重要です。
続いて油圧機器の構造を学びました。
歯車、ベーン、ピストンの各ポンプをはじめ、電磁切換弁、圧力制御弁、速度調整弁、方向制御弁の内部構造や特徴、他機器との組み合わせ方法、回路構成が解説されました。トラブルシューティングについては、主に油圧シリンダの保全上のポイントが説明されました。油漏れの原因としてはピストンロッドにキズ、打痕等があったり、取付不良による無理にな力のかかりなどで、ロッドパッキンが摩耗、損傷していることが多いということです。
保全上のポイントとしては低速過ぎない速度やゴミの侵入、計画どおりの負荷値を守ることが重要です。
後半は実際にシリンダを分解して内部構造の把握や実際にパッキンを交換するなど現場の業務に即した実習が行われました。
参加者からは、
「パッキンがダメになる原因がわかってとても勉強になった」
「トラブルシューティングについて実際の破損写真が載っており、わかりやすかったので早速工場で確認してみようと思う」
「交換やメンテナンスの判断基準が明確になった」
「リングの交換が練習できて良かった」
などの感想をいただきました。