2014.01.23メカトロ
【空気圧機器 保全セミナー】セミナー
速度と位置制御、安全対策
今回のセミナーでは、空気圧回路実習装置を使い、速度制御、位置制御、垂直駆動時の負荷、
そして飛び出しなど安全対策の回路について、実際に回路を組み立てながら実習を行いました。
講師は
SMC株式会社 広島営業所 係長
矢内正典 氏
速度制御では、メータイン制御とメータアウト制御の違いを学びました。
メータイン制御はシリンダに入る空気のスピードを調整します。
この場合、シリンダから出る空気は大気圧下に排出されますので、シリンダ内の圧力が変わりやすく、
不安定な動きとなります。それに対してメータアウト制御は、シリンダから出る空気のスピードを調整します。
この場合、シリンダ内の入る空気は圧縮空気ですので、シリンダ内の圧力は大きな変化がないので安定的に動きます。
また垂直に設置したシリンダでも圧力の変化が小さいのでスムーズに動きます。
このことから、速度制御をする場合は、メータアウト制御で行うようにすることを理解できました。
また、クローズドセンタバルブ、エキゾーストセンタバルブの違いも学びました。
クローズドセンタバルブは、バルブへの無通電時にはA とB のポートが閉鎖された状態になります。
これによりシリンダの中間で停止することができます。シリンダ内の空気は動くことができませんので、
その位置で停止したままワークは動かなくなります。
これにより停電等による緊急停止時にワークが落下しないために使われる場合があります。
一方エキゾーストセンタバルブは、無通電時に、AとB のポートが排気ポートに接続されます。
これにより、シリンダは手で動かせる状態になりますので、ワークを手で動かして取り出したい場合などに使われます。
ただし、再起動時にピストンが速いスピードで動き出すので安全対策が必要とのことでした。
セミナーに参加された方からは、
「製品の仕組みがわかった」
「クローズドセンタ、エキゾーストセンタの動きが興味深かった」
「実習形式でわかりやすかった」
などの意見が寄せられました。